ハイヒールの概念と歴史について
ハイヒールは、ヒールが7センチくらいの高さ以上の靴を指し、その歴史は古く、紀元前400年代のアテネでは男女ともに着用されていたファッションアイテムです。
1600年代に入ると、フランスでは街にあふれる汚物を踏む面積の少ない靴として着用されたという歴史もあります。
1803年のナポレオン戦争のころから男性は機能的な靴を選ぶようになり、女性の履物として定着しました。
今日では、男性ではウエスタンブーツや、背や足を長く見せるためのシークレットシューズとして着用される場合もありますが、主に女性用の靴として流通しています。
ヒールは、かかと部分がつま先より高くなっているもののことを指し、高いものでは10センチ以上になるデザインのものもあります。
一つの靴でも、ヒールの高さだけではなく、形状などにより呼び名はたくさんあり、靴の形としてはブーツ、サンダル、パンプスなどバリエーションは豊富です。
ヒールの形状では、細いものはピンヒール、太いものはチャンキーヒールなどがあります。
また、地面に付く底部分がつま先からかかとまで平らになっているデザインは、かかとの高さが7センチ以上であってもヒールには入らず、ウエッジソールやプラットフォームシューズと呼ばれます.。
ハイヒールを着用するメリットについて
ハイヒールを履くことによるメリットは、足が長く見えるのでスタイルもよく見えること、背が高く見えるのでバランスの関係で顔が小さく見えることが挙げられます。
他には、標準身長の人の場合、満員電車で
他の人より頭が出るので、背の高い人のように少しは息苦しさが減ったり、また上り坂の場合は、上り傾斜の分がヒールの高さで相殺されるので、アキレスケンが伸びない分だけ上るのが楽という一時的に良い面もあります。
正しい着用方法で正しい歩き方をすれば、ダイエットにも筋力をつけるにも良いとされています。
まず、自分に合った靴を選ぶことが重要です。
靴のつま先が縮こまってないこと、靴幅が合っていること、かかとやつま先など痛いところがない靴であることが最低条件です。
次に、体のどこか一部分に負担をかけないよう正しく歩くことが重要です。
靴で歩くのではなく、腰で歩くようなイメージにします。
それにより、ふくらはぎがしまり、ふくらはぎの位置が高くなることにより下半身全体が細く見えたり、つま先立ちをしているようになった分、姿勢が良くなり、胸を張ることからバストトップの位置が高くなって若く見えたり、お腹や背中、おしりなどの全身の筋肉が引き締まります.。
ハイヒールのデメリットについて
自分に合ったハイヒールを着用しなかったために、そこをかばうようにした歩き方で体のいたるところを痛めてしまうケースもあります。
履きなれないために、歩き始めてまず起こしてしまうのが転倒や捻挫などです。
靴底が地面についている面積が少ないほど不安定であり、チャンキーヒールなどのヒールの太いデザインが歩きやすいものです。
また、パンプスなど甲が開いているものは、靴幅が大きいと靴の中で足が遊ぶために安定性も低いので、ブーツやブーティ、アンクルストラップ付きのもの、甲の部分にベルトのついているメリージェーンなどの安定性の高い仕様も捻挫の予防にもなります。
長く履き続けることによる障害には、むくみ、外反母趾、O脚などの他に、肩こり、骨盤のゆがみ、椎間板ヘルニア、姿勢のゆがみなど体のいたるところに影響があります。
とくに外反母趾は多く、ヒールが高い分だけ前に体重がかかり、靴先に指が押し込まれた状態になり、親指が小指の方向に曲がって行き、歩行や起立時に痛みを感じるようになります。
逆に、小指が親指の方向に曲がる内反小趾のケースもあります。
対応が遅くなって重度になってしまった場合には手術も必要になります。
自分に合ったサイズのものを正しい姿勢で着用することが大切です。