糖尿病は血行異常から始まる
糖尿病とは、ブドウ糖が栄養として細胞に吸収できなくなり、そのためブドウ糖が血液中にあふれる病気です。血行が悪くなることで、膵臓(すいぞう)にまで栄養が届かなくなります。そのためブドウ糖の代謝を調整するインスリンの分泌が低下します。
このインスリンが不足する・作用しないなどの原因で、慢性的な高血糖になるのが糖尿病です。血液循環の悪化は、糖尿病の原因となり様々な病床が現れるようになります。
糖尿病の原因
・遺伝や環境・肥満、加齢、ストレス等 【糖尿病になるメカニズム】
栄養過多・運動不足
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肥満
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※1 脂肪組織の線維化
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※2 脂肪肝(肝臓に脂肪が蓄積)
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コレステロール値に異常・血糖値に異常
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動脈硬化
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糖尿病
※1 セルライトの事です。
※2 脂肪肝に線維化が起こり進行すると肝硬変にまで至ります。
脂肪にコラーゲン繊維が絡まり血行の状態を悪化させることで、インスリンの分泌異常が発生します。
足裏の症状別糖尿病の早期発見法
糖尿病の三大合併症、症状が最も早く現れるのは、糖尿病性神経障害です。
足裏の症状チェックポイント
・足が冷える・痛い・しびれる・足の感覚がないなどの感覚異常
糖尿病患者の多くが膝下の動脈硬化(ドロドロ血)による血流障害と循環障害の傾向があります。そのため、運動をした時に筋肉痛等の訴えよりも、しびれ、感覚がない、足が重くて動けない、などの訴えが多いです。
高齢や日頃の運動量のせいだと思われがちになり、早期発見が難しいです。治らない傷が出来て初めて気づき、切断のリスクに直面する事になるのです。
・足に熱り(ほてり)がある
足に負担がかかっていても気づけないまま、無理をしてしまい足の一部が炎症をおこし、ほてりを感じることがあります。・足の皮膚が乾燥する、皮膚に亀裂が出来る、たこ・魚の目・水虫が出来る。
糖尿病を原因とした多尿症状により身体は脱水傾向となります。そのため肌が乾燥し、かゆみを感じます。糖尿病により免疫が落ちているため細菌感染が起こりやすくなります。また、血管のタンパク質の硬化により、末端血流の悪化が起こります。・こむらがえり(足がつる)がおきやすくなった
糖尿病患者の35%がこむら返りを発症しています。継続して行われるようであれば糖尿病の危険性が出てきます。原因は不明とされていますが、脱水状態になることで筋肉細胞が異常に収縮すると言う説もあります。・足がよく痙攣する・巻き爪になりやすい。
動脈硬化による血流障害が原因です。・怪我が多くなる。
足の感覚がなくなることで足への危険が回避しづらくなります。つま先が、わずかな段差にぶつかっても気づかず歩く事で、転倒に繋がる可能性もあります。フットケアで足の病変を治療・予防をしましょう
足裏マッサージの有効性
足つぼをする事によって、血糖値が下がったと言う方もいるようです。糖尿病の方は、運動不足になるため歩行による血流の循環を期待できません。そのため、末端の毛細血管まで血液が行き届かなくなります。足をマッサージすることにより、外部刺激をあたえ血液循環を助けると良いでしょう。足裏に溜まった老廃物は、血行を阻害します。これらの老廃物をマッサージにより除去する事で血液の循環をスムーズにします。
ふくらはぎマッサージの必要性
ふくらはぎの筋肉は、血液を流すポンプの役目をします。ふくらはぎの筋肉を、衰えさせず柔軟に保つ事は、足裏の血行を良くするため重要なのです。マッサージするときは、足先から血液の戻りを助けるように、下から上にさするのがポイントです。・毎日足を洗い(足浴でも可)清潔を保ち、血行促進、水分をよく吹きっとった後には乾燥を防ぐため、クリーム等でケアしましょう。
・爪の手入れは、入浴後の爪が柔らかい時に、深爪しないように指のカーブにそりながら切りましょう。
・靴下の選び方は、足のサイズにあわせゴム部分に余裕のあるものが良いです。また、清潔感が保てる通気性のよいものを選びましょう。
体質改善のためにもマッサージを
足裏マッサージを始めとする血行促進は、治療ではなく体質の改善を目的にしているため、結果を出すには数か月単位の長期戦となります。足裏・足首・足の甲・ふくらはぎ・ひざ裏が、マッサージをしても痛くない状態になれば、糖尿の症状から解放されているはずです。