自分でできる簡単足裏マッサージで頑固な疲れをもみほぐそう|足裏イズム

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2015年8月25日
自分でできる簡単足裏マッサージで頑固な疲れをもみほぐそう

足の裏は、全身の縮図だと言われています。違和感がある箇所やしこりを揉み潰すと、デトックス効果が高く体力が快復します。古代から現代まで世界中で行われてきた足裏マッサージですが、自宅にいながらにして1人で、簡単に実践できる方法を伝授しましょう。

WEBライター コラムニスト
  

足の裏は、全身の状態を表す縮図

初めての場所を訪れる時は、地図で方角や距離を確認しますよね。上空から見た地形を縮小している地図には、その土地の持つたくさんの情報が詰まっていますから。 同じように足の裏は、全身の状態を詳しく現している縮図だと言えるでしょう。 方位磁石

たとえば、肩が凝ると患部を揉んだりさすったり、軽く叩いたりしますが、その時には気がまぎれても5分も経てばまた鈍くて重たい感覚に悩まされます。 そして、肩から遠く離れているはずの足の裏にある「肩のツボ」に触れると、「しこり」や「赤み」もしくは「黄み」「シワ」があるのです。

さらに指で軽く押すと、板でもはめ込んだかのように硬くなっていることに気がつきます。 そのような時こわばりがある箇所を中心にツボをもみほぐすと、症状が軽くなるのです。このように足の裏は、全身の地図の機能を果たしているのです。サロンに通ってプロにお願いする方法もありますが、頻繁に通うのは忙しい現代人にとっては大変かもしれませんね。

毎日自分でマッサージできると、就寝前や1日中家でのんびり過ごす休日にテレビを見ながらなど、好きな時間にこまめに疲れをほぐすことができますよね。 マイペースに誰にも気兼ねせず、さらにはお金もかけずにはじめられる足裏マッサージの方法と、体験談を紹介します。

足の裏を押すと気持ちよい理由とは

子供の頃に祖父母から「足を踏んで欲しい」と言われた方は多いのではないでしょうか?筆者自身も、小学校時代は夜になると祖母の足の裏を踏むのが日課でした。大正6年生まれの祖母はひどい腰痛持ちです。農作業をした後は湿布をしたり、てのひらで腰をさすっていました。

ところが、湯上がりにほぐして欲しい箇所は腰ではなく足の裏でした。 疲れているのは腰なのに、なぜ足を押すのでしょうか?それは、疲れや、体内で生じる老廃物は重力の関係で足に溜まると考えられているからです。

本来ならば心臓から送り出された新鮮な血液は、血管を通って全身に送り届けられて、ふたたび静脈を経由して心臓に戻ります。しかし、心臓から1番遠い足は、血行が悪く疲労が蓄積されやすい箇所なのです。

だから、足の裏に刺激を与えることにより、自力で循環するだけでは解消しきない疲労物質を分解して尿と一緒に排泄するのが可能になると言う仕組みです。 1日の疲労が集まる土踏まずを押したり叩いたり、もみほぐしたいのはごく自然な欲求なのですね。

硬い部分を押すと痛い箇所があるけれど

足の裏にはくまなくツボがあります。だから、気になる症状のツボを探し当ててそこだけを集中的にもみほぐしたくなります。ですが1箇所のみをもみほぐすと、疲れのかたまりが別の箇所に移動するだけで、結局思うような効果が得られません。

全体をまんべんなくマッサージするのが、疲労を追い出すコツなのですが、均等に触れているつもりでも押すだけで鈍い痛みを感じるポイントやあきらかに他の部位よりも硬い所が見つかります。これは、ツボに該当する臓器が現在、悪い状態にあるもしくは病気になりかけているのだと考えられます。

例をあげると、胃の疲れは数時間ほどして、足の裏にある「胃のツボ」がわずかに膨れてきたり、痛みをともなうようになります。けれども自覚症状がある場合だけでなく、まったく思ってもみなかったツボが痛気持ち良い場合も多いものですが。

どちらにしても、硬い所や痛い部分、気持ちよい箇所は体が発しているサインだと捕らえて、見逃さないようにしましょう。

手加減するべきなのか

足裏マッサージをしていると、優しく触れただけでも飛び上がるほど鋭い痛みが走る時があります。そんな時にはゆっくりとやわらかくさするだけでも充分に効果的です。はじめは、軽くしこりをもみこみ、少しずつ少しずつ圧力を強くしていくと良いでしょう。

ただし、痛気持ち良いツボや何も感じないようであれば、逆に思いっきり強く押してもかまいません。痣ができたり、もみ返しがくる心配をするかもしれませんが大丈夫です。 私達は、普通に立っているだけでも足の裏で全身の体重を受けとめています。 だから、極端な言い方をすれば体重が50㎏の方ならば、50㎏まで力をかけても平気なのです。

手軽にはじめる、足裏マッサージ

足裏マッサージに興味を持っているものの、「自己流で行って大丈夫なのか」とか、「本当に効果が感じられるものなのか」などと、疑問点はたくさんあると思います。しかし、ツボは全身にありますが足の裏をもみほぐすのは、もっとも手軽であり効果があらわれやすいマッサージだと言えるでしょう。

病名ごとに治療方針が決定している西洋医学とは違い、東洋医学では、患者1人1人の体質や症状に合せたオーダーメイドの方法で病気にアプローチしています。 その診断術は神業とも呼べる微妙な匙加減がありますが、専門家ではない私達は難しく考えるよりも、気持ち良い方法を見つけるのが早道でしょう。

漢方でも体質と症状に合う薬を飲むと、「おいしく」感じられるものの、病状が治まれば同じ薬でも今度は「まずく」思えるものですから・・・。 「気持ちよくてリラックスできること」こそが、効果を実感するコツなのです。

サロンに通わなくても自宅で可能

街角で「足裏マッサージ」の看板を見つけると、つい試してみたくなりますよね。けれども「思ったほどではないものだな」と、がっかりしたことも多いのではないでしょうか。

20年ほど前までは、涙がこぼれるくらいに痛いけれども、即効性のある台湾式や優しいタッチでリラックス効果抜群のイギリス式などと、熟練した職人さんがそれぞれの特色を生かして店を構えていました。

ところが近年では、足裏療法がブームになり、通り一遍の研修を受けてデビューしているセラピストも増えてきて、自分にぴったりのサロンを見つけるのも難しくなったものです。それならば、いっそのこと自宅にいながらにして、自分で、施術できる方法を見つけませんか? 足のツボを押す

身近にあるものを使用する

以前は、筆者もマッサージをする時には「指」を使っていました。しかしかなり力強くもんでいるつもりでも、何だか物足りないように思えて不満でした。元々力も強くないですし、自分では、無意識のうちに手加減してしまうのかもしれません。

そこで、民芸品売り場で500円で入手した10cmほどの木の棒を使用しました。これは、足裏マッサージ専用と言うことで、期待していたのですが、指よりは強烈に圧がかかけられる反面手がだるいのがネックです。 足はスッキリしても、翌日になると指と手首の筋肉痛に悩まされました。

それでも、慣れたら大丈夫だろうと2週間くらい使い続けましたが、肘や肩まで鈍痛が出たのであきらめました。もしかすると、あぐらをかき前かがみの姿勢をとって手でマッサージをするのは無理があるのかもしれません。

気持ちを切り替え、立ったまま足で転がすだけで良いものはないだろうかと探し続けて見つけたのが、次の2点です。ただし、両方とも素足のままだと皮膚を摩擦する心配があるので、薄めのソックスを着用してからマッサージしましょう。

1.ゴルフボール

大きさと硬さがちょうど良く、優しくもむことも、しっかりとほぐすことも可能です。慣れてきたらゴルフボールを2つ使うと、両足を同時にマッサージできます。

毎日使っていると「こんなものか」と思いますが、1週間ぶりに足の裏でゴルフボールを転がすと、鈍くて重たい痛みが走ります。そして、ジョリジョリと岩を転がすような音がして驚きました。 沈殿した老廃物が動いている迫力が伝わってきて大満足です。

これなら両手が自由に動かせるので、歯磨きをしながら読書をしながら音楽を聴きながらマッサージが楽しめて、忙しい方にもおすすめです。かさばらないので、旅行にも持参しています。

2.麺棒

クッキーの生地をのばす時に使用する麺棒も効きました。ゴルフボールと同じで、やはり立った状態で足で棒を転がしていますが均等に圧力をかけられます。 ぐいぐいと疲れのかたまりが潰れていく実感があり、また、広範囲を一気にもみほぐせるのが魅力的ですね。

存分に足裏をマッサージした後で麺棒を手に持ち、足の甲、ふくらはぎ、膝裏、太ももなどの皮膚の上で、ローリングさせると気持ち良く、コリがほぐれます。もちろん、足だけでなくウエストや、背中に転がしても頑固なむくみや、筋肉疲労の解消も期待できますよ。 足裏をゴルフボールでほぐす

がんばり過ぎないのが長続きするコツ

足の裏の老廃物を追い出せば、「疲労回復」や「美肌効果」や「がん予防」などのさまざまな効能が期待できると知って、ついつい毎日長時間にわたってマッサージをしてしまう場合も少なくありません。

もちろん、長い時間深くツボをもみこんでも副作用の心配はしなくて良いのですが、特定にのツボばかりを、ずっともみ続けたり、睡眠時間を削ってまで行うのでは、逆効果になる場合も考えられます。と言うのは、ツボを刺激した後で老廃物を尿中に排泄するためには、しっかり眠るのも重要なのです。

寝不足では、疲れがとれませんし栄養の吸収や、排泄も滞ります。少しでも効果が見えると「もっとがんばったら、さらに良くなるのではないだろうか?」とえてしまいがちです。

けれども、1度にまとめてがんばるよりも、急がず、休まず長い間、続けてこそ体質は改善されていくものなのです。足裏マッサージに必要なのは「がんばり」よりも「リフレッシュ」だと覚えておいて下さいね。

足の裏マッサージのコツとは?

足の裏をもみほぐすことで、体内に蓄積された老廃物が排泄しやすくなります。そのためには、マッサージを行う前後に重点的に「腎臓」「副腎」「尿道」「膀胱」のツボを刺激することが大切です。

インターネットで検索しても、足の裏のどこに何のツボがあるのかその一覧がたくさんヒットします。また、「バライティー雑貨コーナー」や「健康グッズコーナー」では、履くだけでツボの位置が印刷されてあるソックスも販売されています。

排泄を促すためにこれらのツボは大切ですが、基本的には難しく考えるよりも当たっていると何となく気持ち良い部分をもみこめば、充分に効果が得られるものです。どれだけ優秀なセラピストにマッサージしてもらっても、「気持ち良い」とか「痛い」と感じるのは本人だけですから。

いつ行うのが良いのか

理想は1日2回、朝食前と入浴後(就寝前)です。起床後すぐは慌しく、マッサージをする時間を確保するのは困難かもしれません。

しかし朝は、体内に溜まりがちな毒素をもっとも排泄しやすい時間帯なのです。同時に体のスイッチが入る前に足の裏を刺激しておくことにより、前日や就寝中に溜まっていた疲労が抜けて、アクティブに活動できますよ。

そして1日の締めくくりに、入浴後にもマッサージをするのがおすすめです。普段は、こわばっている足の裏も湯上がりはやわらかくなるため、強く押しても痛みを感じにくく、ほとんど力を入れなくても頑固な「しこり」をもみ潰すことができます。

そして夜は、足の甲やふくらはぎ膝の裏側もマッサージするとより効果的です。しっかりと疲れのかたまりをほぐして尿と一緒に排泄することで、むくみや、筋肉疲労をとりのぞき熟睡できるのです。

マッサージ前と後の注意点

マーサージ前の注意点
マッサージは、必ず左足からはじめましょう。左足には、心臓のツボがあります。血行が良くなり、確実に効果を得るためには、まず左足を刺激してから右足をもみほぐしましょう。
マッサージ後の注意点
マッサージが終わった後は、500ml以上の白湯を飲みましょう。コリがある部分をもみほぐすことにより血液に回収された老廃物は尿として体外に排泄されますが、この排泄をうながすためにたくさんの水分が必要になります。
白湯が飲みにくい場合は、薄めの玄米茶やどくだみ茶、柿の葉茶などでもかまいませんが、白湯にくらべて少し効果が出るまでに時間がかかります。

ところで、足裏マッサージをしてはいけない人や、足をもむのを避けなければならない時間や状態はあるのでしょうか?

1.満腹の時

食後30分は、食物を消化するために血液が胃に集中します。ところがマッサージをすると、消化・吸収に使う体力を消耗してしまい、結果として胃もたれや疲労感が倍増してしまいかねません。一方、空腹の時に強く足をもむのは差し支えありません。

2.足を怪我している時

傷口があるのが足の裏でなくても、やはり患部に近いところを刺激し続けると、必要以上に体温が上がり、怪我の治りが悪くなることも考えられます。病院にかかっている場合は、担当のドクターと相談しながらマッサージを行いましょう。

3.妊娠中

流産の心配がある時や、つわりがひどい方はマッサージで刺激を与えるよりも、安静に過ごしましょう。そして無事に安定期に入った後で、胎児の発育状況と自身の体調を考慮しながら、軽くマッサージを行うと気分転換になりますよ。 地図の上の方位磁石

手軽で簡単な足裏マッサージ

1.足の裏から体力快復

自分で足裏マッサージができるようになると、お出かけ前の5分間や就寝前のわずかな時間を使って体をリセットできるので本当に便利です。また、力加減やもむ回数も自由自在に調整できるので、気疲れすることもありません。 心臓にもっとも遠いはずの、足の裏から体力が快復して生命力がみなぎってきますよ。

2.足裏は、全身の地図

旅行に行く前に地図を読み込むように、みずからの足の裏を眺めて実際に触れてみることで、現在の体調や疲れ具合を的確に把握できるのです。 足裏は精密な地図であり、そんな敏感な地図をたどる作業は未知の国を探検する時に得られる、ワクワク・ドキドキ感が味わえます。硬い国あり、赤紫の国あり、少しぶよぶよとした感触の国あり・・・。

自分の体と対話をする冒険は、スリルとロマンがあふれる至福のひと時だと言えるのではないでしょうか。そんな、簡単で効果的な、足裏マッサージをはじめてみませんか?

著者:有朋さやか

WEBライター コラムニスト
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十代の頃から、現在まで短歌実作を続けています。二〇一三年度は、角川短歌賞(新人賞)の最終選考に残りました。
 近い将来、名刺代わりになるような歌集を、商業出版で出すのが目標。

 やがて、「エッセイ」や、「ノンフィクション」も書けるスケールの大きな「職業歌人」になりたいと考えています。
 そのために、今は、たくさんの実績を積みたいので登録しました。

 これまで通り「書評」、「映画評」はもちろんのことですが、「美容」「宝石」「紅茶」などの記事製作に挑戦したいです。
 これまで、WEBライターとして、「ニキビケアコンテンツ」
 大型女性向けメディアサイトの記事執筆、
 サイト「猫大学」に、本名の有友紗哉香で署名記事を投稿しています。

 また、最近では、「中国文学」や「京劇」に興味を持っていて、いろいろ調べているところです。興味を持ったものには、どこまでものめりこむ性質なので、そんな執念深さを生かして濃い文章を作っていきます。